『ゲーム開発者の地図』の感想

はいどーもゲーム開発者の皮をかぶったただの無職です。
本日は『ゲーム開発者の地図』の感想記事を書いてみたいと思いますよ。
Haskellの本で相当疲れたので、気軽に読めそうな本を探していたところ、この本がちょうど目に入ったので購入した感じです。
著者さんはかなり有名な個人開発者で、ゲーム開発者を目指している方なら、公開されているゲーム名を見れば「あっ、これ知ってる」となるものもあるんじゃないかなーと思います。

どんな本やねん

本書の概要については、著者さんが自分のサイトで説明しています。
ゲーム開発に関する「個別の技術的なノウハウ」と言うよりは、ゲーム開発を完走するための「心構え」や「開発の指針」を書いている感じです。
例えば「こんな順番の作り方すると初心者にはいいんじゃない?」という話や「こういう機能を入れておくとゲームが楽しくなりやすい(あるいはゲームバランスが崩壊しやすい)」という話です。

共感できる部分が多い

僕はゲーム自体の開発経験は数作品だけなのですが、それより以前にも創作活動はしていたので「ああ、わかるわかる」と共感できる箇所が非常にたくさんありました。
恐らく常にゲーム開発をし続けている人なら、もっと共感できる部分があるのではないかなーと思います。
個人的には読んでいて楽しい本でした。

バトルシステムに関する話

最初の方ではバトルシステムに関する話が結構書かれています。
例えば最初の方で書かれている「打数」の概念は、対人ゲームや打数が重要でないゲームを好む方だとあまり意識せずにプレイしてきた人も多いのではないかなーと思いました。
ただ意識していないのは全然問題がないのですが、ゲームをプレイしていて「強化してるのになんか戦闘がむしろ辛くなってる気がする」と感じると以後その特技(呪文)が使われないと思うので(というか死にスキルになる)、ここは大事なんだろうなあと思いました。
僕なんかはこの手のゲームバランスを考える作業が死ぬほど嫌いなので、なるべく考えなくて済むゲームを作りたいですね……w
ちゅーか実際今まで作ったゲームは、戦闘バランスを考える必要がないものばかりです。

ハズレくじの考え方

「はずれくじを集めるといいことが起きる」というのは特にスマホゲームで大事だなと思いました。
結局オシャカになった僕が制作していたスマホゲーも、この「ハズレくじ」の考え方を入れていました。
スマホゲーで遊ぶ人って、会社やら学校やらの休み時間(あるいは通勤通学中)にちょこっとプレイするという方が多いと思うので、その貴重な時間を使って「結局ゴミしか手に入らなかった」となると満足度が下がると思うんですよね。
なので「何をやっても結局のところ得になる」ように作ることは意識していました。
あとハズレくじとは若干違う話ですが、特にスマホゲーでは「何かをやったら結果が目に見える形でわかる」ようにするのも大事だなと思っています。
例えばこれまたオシャカになった僕の経営ゲームでは、プレイヤーの行動に反応して自動で「実績」が手に入るようになっていました。
この実績自体は手に入れても何の効果もないのですが(特定の実績を集めたら、結果として新しいキャラが使えるようになるとかはありましたけど)、プレイヤーの操作に細かく反応してあげると飽きが来にくいのかなーと思っています。

技術不足について

本書でも触れられていてとても共感したのが、「技術不足で制御できなかったり希望通りのものが出にくい」状況って絶対にあるんですよね。
このとき無理に「理想のもの」を作ろうとすると相当しんどいと思いました。
どこかで妥協できるチーム(例えばプログラムの一部が作りにくいなら、グラフィック側で一部をカバーするとか)だと安心感が強い気がします。
逆に「これお前の仕事だろ! なんでできないんだ! ちゃんとやれ!」とお互いに責め合うチームは地獄でしょうw
よほど凄腕の人でもない限り、やっぱりできないことは出てくるので、その辺はお互いに妥協できるといいなあと思いました。
ちゅーか完成しないと何も始まらないですしね。耳が痛い。

タイトルについて

いわゆるエロゲーだとタイトルよりも画像を見て購入を決めるかどうか多い気がしますが、一般向けゲームだとタイトルはとても重要そうに感じました。
これは書籍購入のきっかけを考えてみるとわかりやすいのかなと思いました。
例えば写真集なら、タイトルで決めると言うよりはやっぱり中身の写真のサンプルを見て決めるでしょう。
ですが小説やら新書やらなら、手に取るかどうかはタイトルです。で、タイトルで目を引くものがあったらサラサラっと立ち読みして、面白そうなら購入。
たぶんこんな感じの方が多いんではないでしょうか。
ちゅーわけで僕は一般ゲーは小説に近くて、エロゲーは写真集の側面が強いんじゃないかなーと思っていますが、もちろんエロゲーでも「タイトルから内容が全然想像できない」場合だと、顧客を逃してしまっている可能性もあるのかなーとは思いましたが。

話題の共有

話題の共有と言えば、やっぱり今だとSNSですよね。
実際、僕が仕事で作ったゲームの一つも「SNSで簡単にシェアできる機能を入れて欲しい」という要望がありました。
そのときはTwitter含む何種類かのSNSに対応させた記憶があるのですが、ゲームのターゲット層次第で「どのSNSに対応させるか」を変えていくのがよいのだろうなとは感じました。
例えばエロゲーだとTwitterが強そうですが、OLをターゲットとしてるなら別のSNSがいいんじゃないでしょうかね。
まあ主要なSNSに全部対応させれば一番早いですけどw

チーム開発について

この項目の話は耳が痛いですね……w
お金の関係で縛れないチーム開発(要は仕事でなく、抜けようと思えばいつでも引き継ぎすらせずに抜けられるチーム)する人は目を通す価値があるんじゃないかなーと思いました。
いやほんと、お金で縛らないチーム開発は地獄です……。
ちゅーかお金で縛ってもわりと地獄気味でしたが。
あと「チーム全員が他の分野の知識だけを基礎だけでも習得」というのは、ほんといい案だと思います。
ただ仕事でない場合、たぶんほとんどの人って「なんで余計なことを覚えないといけないんだ。めんどくさい。それより俺は絵を(プログラミングを音楽を)作りたいだけなんだ」みたいな思考になりがちなんじゃないかなーと感じました。
ですがこれ、各分野の基礎だけでも知っておかないと、「この作業お願いします」と言われたときの意図がわからない場合、お互い無駄にイライラする場合がありそうです。
最悪、各分野の担当から言われたことを完全にスルーして、自分のやりたいようにやる人が出てくる危険性すらありますからね(というか実際にあった)。

仮画像は大事

これ何度か僕もブログで書いている気がするのですが、チーム開発だと「仮画像」や「仮音楽」を用意するのは本当に大事だなーと思っています。
ほんと、サイズとファイル名を合わせただけのラフでいいんですよね……。
お願いしてもこれを送ってくれない方が非常に多かったので、何かグラフィッカーさん的に送りにくい事情があるんでしょうかね。
画面をリッチにしていくのは徐々にでいいというのは、本当にその通りだと思いました。

終わりに

共感できる部分が多すぎて「そうそう! そうなんだよ!」となる本でしたので、ゲーム開発で苦労した経験が一度でもある方は買ってみてもよいのではないでしょーか。
著者さんは「ウディタ」の開発者ですが、本書は開発ツールに依存した話は出てこないので、ゲーム制作者なら誰でも安心して読めると思います。

あ、そういやあんまり関係ないんですが「Pipeline and Filters Patternをゲーム制作に使ってみる」で作った評価システムは、本書に影響されて試しに作ってみたものですw
僕もそろそろ何か一発ゲームで当てたいですねえ。
まあ今ゲーム全然作ってないんですけども……(数作連続でオシャカになったのが効いている)。

次に作るとしたら、僕はゲームバランスを考えるのが嫌いなので、その辺を適当にできるやつがいいですかねー(RPGツクールのデータベースとかいじるの大嫌い)。
プレイヤーが敵のデータベースを作っていけるゲームとかワンチャンアリそうじゃ……とか妄想していますが、完全に妄想段階ですw

ほなそんな感じでまた。
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